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         》》》 小学校教育が危ない! 《《《

     No.50  2007/2/17  著者:福嶋隆史

      著者HP http://www16.ocn.ne.jp/~wildcard/

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     No.50 危ない授業の見分け方(全6回の3回目)

  チェックリスト[2]“子どもの様子”で判断する「授業の危険度」

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【 発行予定 】
チェックリスト[1]“教師の様子”で判断する「授業の危険度」
                          前 半  ←48号
                          後 半  ←49号
チェックリスト[2]“子どもの様子”で判断する「授業の危険度」←今 号
チェックリスト[3]こういう「形式」の授業は危ない!     ←51号
チェックリスト[4]こういう「内容」の授業は危ない!
                          前 半  ←52号
                          後 半  ←53号
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【 目 次 】
◇まえがき
◆項目6◆ 集中せずに「手遊びしている子」が同時に何人(何%)いるか?
◆項目7◆ 学習活動の中で、何らかの「モノ」を使い作業する時間がどれだ
      けあるか?
◆項目8◆ 子どもが立ったり座ったりする「動き」が、どの程度入っている
      か?
◆項目9◆ 子どもが何かを発表している間、ほかの子がそれをちゃんと聴い
      ているか?
◆項目10◆ 誰かの発言に対し「はぁ?」「え〜!?」などという揶揄が飛ん
      でいないか?
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◇まえがき

 今回は、「危ない授業の見分け方」特集の3回目。

 【危ない授業】とは何か?

 それは、

 ・子どもに学力がつかない授業
 ・出来る子は飽きてしまい、出来ない子は一層出来なくなる授業
 ・子どもが「楽しくない」と感じる授業
 ・子どもがどんどん「勉強嫌い」になる授業
 ・学校に行くのがつまらなくなる授業
 ・学級崩壊の火種となる授業
 ・いじめが生まれる素地となる授業

 である。

 これらを、たった1回の授業を観ただけで見抜くことができるようになるた
めの「20項目」を、6回に分けて特集。
 項目ごとに、5段階で評定できるようにしてある。
 つまり、全部チェックすればその教師の授業を100点満点で採点できる。
(減点法で採点する)
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 チェックリスト[2]“子どもの様子”で判断する「授業の危険度」

◆項目6◆------------------------------------------------------------
集中せずに「手遊びしている子」が、同時に何人(何%)いるか?
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 勝手におしゃべりする子・勝手に立ち歩く子が2割以上いるクラスは、完全
に崩壊している。そういうレベルは、論外。それは、「危ない授業」どころか
「崩壊授業」である。
 この特集で扱っているのは、崩壊はしていないがどこか「危ない」授業だ。

 さて。
 一見ちゃんと座って勉強しているように見えるが、実は集中せずに手遊びし
ている子――どのクラスにもいるはずだ。
 紙切れで遊んでいる…消しカスで遊んでいる…いたずら描きをしている…

 軽度発達障害などの事情のある子がいるにせよ、教師の工夫次第で、子ども
の集中力を引き出すことはいくらでもできる。
 手遊び率が高い授業は、教師の工夫が足りない授業。つまらない授業。
 すなわち、危ない授業である。

<チェック基準>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
マイナス1点……そのクラスの児童数の10%の子が、同時に手遊びしている。
マイナス2点……そのクラスの児童数の15%の子が、同時に手遊びしている。
マイナス3点……そのクラスの児童数の20%の子が、同時に手遊びしている。
マイナス4点……そのクラスの児童数の25%の子が、同時に手遊びしている。
マイナス5点……そのクラスの児童数の30%の子が、同時に手遊びしている。
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◆項目7◆------------------------------------------------------------
学習活動の中で、何らかの「モノ」を使い作業する時間がどれだけあるか?
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 子どもが何らかの活動をするとき、そこには必ず「モノ」が必要だ。
 具体的な作業意欲を誘発させる「モノ」である。

 国語や算数なら、ノート、教科書、プリント、ドリル、辞書、コンパス、分
度器、百玉そろばんなど。
 社会なら、学習カード、資料集、地図帳など。
 理科なら、動植物などの実物や、実験器具、観察道具など。
 体育なら、ボール、とびなわ、フラフープ、などなど。
 なお、写真・ビデオなどの画像・映像資料も、一種のモノと認める。

 しかし、そのようなモノが一切使われないままで進められる授業がある。
 教師が淡々と黒板の前で説明を続け、子どもは、それをぼんやりと聞いてい
るだけ。
 ノートに書いたり、教科書を読んだりする作業すら、無い。
 体育では、全員を校庭や体育館の真ん中に座り込ませて、延々と教師が話し
ている。
(モノが用意されていても、作業していない場合は、モノが無いのと同じだ)

 そういう「無作業時間」が一定時間以上ある授業では、子どもの集中力が続
かない。

<チェック基準>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
マイナス1点……「モノを使わない無作業時間」が、45分中、 4分程度ある。
マイナス2点……「モノを使わない無作業時間」が、45分中、 8分程度ある。
マイナス3点……「モノを使わない無作業時間」が、45分中、12分程度ある。
マイナス4点……「モノを使わない無作業時間」が、45分中、16分程度ある。
マイナス5点……「モノを使わない無作業時間」が、45分中、20分程度ある。
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◆項目8◆------------------------------------------------------------
子どもが立ったり座ったりする「動き」が、どの程度入っているか?
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 子どもがずっと椅子に座りっぱなしの授業では、どんなに真面目な子でも、
集中力が途切れ始める。

・「全員起立! 3回音読しなさい。1回終わったら右を向き、2回終わった
  ら後ろを向き、3回終わったら座って黙読しなさい。では、始め」
・「アイデアをノートにひとつ書けたら、先生に見せにいらっしゃい」
・「席を移動して構いませんから、3分間だけ、友だちと相談しなさい」

 こういう「動き」を取り入れれば、子どもたちは常時、生き生きとして授業
に参加するようになる。

 もちろん、すべての授業で「動き」が必要、と言っているわけではない。
 じっくりと我慢して座っていなければならないこともあるのは、当然だ。
 しかし、大半の授業では、意図的に「動き」を取り入れた方がいい。
 特に、1〜4年生は。

<チェック基準>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
マイナス1点……子どもが座ったまま動かない時間が15分程度続く。
マイナス2点……子どもが座ったまま動かない時間が20分程度続く。
マイナス3点……子どもが座ったまま動かない時間が25分程度続く。
マイナス4点……子どもが座ったまま動かない時間が30分程度続く。
マイナス5点……子どもが座ったまま動かない時間が35分程度続く。
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◆項目9◆------------------------------------------------------------
子どもが何かを発表している間、ほかの子がそれをちゃんと聴いているか?
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 子どもが、他の子の前に立って何かを発言・発表する場面は、よくある。
 そんなとき、他の子達がその子の発言・発表をどの程度集中して聴いている
かによって、クラスの子達の人間関係が分かる。
 子ども同士の関係が悪いクラスほど、他の子の発言に耳を貸す子は、減る。

「ちゃんと聴く」というのは、
   1)おしゃべりなどせず、黙って聴く
   2)できるだけ、発言者の方に体を向けて(おへそを向けて)聴く
 ということである。

<チェック基準>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
マイナス1点……ある子が発言する際、ちゃんと聴いていない子が1割いる。
マイナス2点……ある子が発言する際、ちゃんと聴いていない子が2割いる。
マイナス3点……ある子が発言する際、ちゃんと聴いていない子が3割いる。
マイナス4点……ある子が発言する際、ちゃんと聴いていない子が4割いる。
マイナス5点……ある子が発言する際、ちゃんと聴いていない子が5割いる。
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◆項目10◆------------------------------------------------------------
誰かの発言に対し「はぁ?」「え〜!?」などという揶揄が飛んでいないか?
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 揶揄(やゆ)、つまり「からかい」である。馬鹿にした発言。
 「明らかにふざけた発言」に対する“明るい揶揄”ならともかく、「たとえ
間違いであっても真面目な発言」に対してそのような揶揄が飛ぶというのは、
クラスの人間関係がかなり壊れている証拠である。

 しかも、その揶揄に対して、他の子が「やめなよ」などとクレームを言わな
い、さらには、教師も注意しない……そのようなクラスは、もう、いじめの温
床になっているに違いない。
 そのような揶揄が、授業という公的な場で容認されているクラスは、危険極
まりないと言える。

 第36号で扱った、「いいですか」「いいで〜す」/「いいですか」「え〜
? ちがいま〜す!」のような、算数授業の「悪習」は、このような揶揄の代
表格である。

<チェック基準>━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
マイナス1点…ある特定の子から揶揄が1回飛ぶが友達や教師に指摘される。
マイナス2点…ある特定の子から揶揄が1回飛び、それが容認されている。
マイナス3点…不特定複数の子から揶揄が1回飛び、それが容認されている。
マイナス4点…不特定複数の子から揶揄が2回飛び、それが容認されている。
マイナス5点…不特定複数の子から揶揄が飛ぶ場面が、3回以上ある。
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次号に続く。

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